第79期順位戦、第5局、藤井聡太二冠vs村山慈明七段の対局模様をまとめています。
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目次
藤井聡太二冠VS村山慈明七段、対局結果と棋譜
先手番:藤井聡太二冠後手番:村山慈明七段戦 型:横歩取り
先手横歩:5勝7敗、勝率0.4166
~20手目
~40手目
| 21.▲28歩打 | 22.▽76飛 | 
| 23.▲77角 | 24.▽同角成 | 
| 25.▲同桂 | 26.▽27歩成 | 
| 27.▲24飛 | 28.▽22銀 | 
| 29.▲27飛 | 30.▽36飛 | 
| 31.▲25飛 | 32.▽72金 | 
| 33.▲85飛 | 34.▽83歩打 | 
| 35.▲38銀 | 36.▽34飛 | 
| 37.▲37銀 | 38.▽74歩 | 
| 39.▲38金 | 40.▽62銀 | 
 
昼休前棋譜※30.▽36飛

残:藤井二冠⇒5:24 村山七段⇒4:50
歩の損得が無くなり、藤井二冠が僅かに指しやすいという形勢(AbemaAI先手57%、後手43%)になってます。
今日のお昼⇒藤井二冠:御弁当(冷たいうどん付き・やまがそば)、村山七段:サービスランチ(豚ロース肉しょうが焼き・イレブン)
本田奎五段「(Abemaトーナメント)前日にチームで集まって練習をしたんです。3人なので伊藤匠くんを呼んで4人で12局くらい指したんですよ。そしたら伊藤くんがぶっちぎっちゃって、それはどうしたもんかなと・・・翌日のオーダーも練習の成績で決めようと思っていたので口を開けて冷や汗をかきました 笑」
「(フィッシャー)10代は強い、反射神経が大事。差を見せられました・・・実力も強いんですけど」
うーん・・なるほど・・・( ;•ω•ก)
~60手目
| 41.▲68銀 | 42.▽33銀 | 
| 43.▲16歩 | 44.▽73銀 | 
| 45.▲15歩 | 46.▽24飛 | 
| 47.▲36銀 | 48.▽84歩 | 
| 49.▲89飛 | 50.▽44銀 | 
| 51.▲85歩打 | 52.▽54角打 | 
| 53.▲37歩打 | 54.▽75歩 | 
| 55.▲84歩 | 56.▽87歩打 | 
| 57.▲同金 | 58.▽84銀 | 
| 59.▲86金 | 60.▽82歩打 | 
 
夕休前棋譜※47.▲36銀

残:藤井二冠⇒2:05 村山七段⇒2:53
夕食は、藤井二冠「豚しゃぶカレーと野菜サラダ(CoCo壱番屋)」、村山七段「ぶっかけうどんと特製玉子かけご飯(小雀弥)」
形勢は互角。
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昨日10月21日に行われた対局、#順位戦 B級2組 第6回戦
藤井聡太二冠 対 村山慈明七段
を上級者向けの視点で熱く語る映像🔥高見七段が選ぶのは
藤井二冠の47手の「3六銀」!井手隼平四段とのかけ合いに注目です!
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— ABEMA将棋ch(アベマ) (@Shogi_ABEMA) October 22, 2020
50.▽44銀まで、残り時間は藤井二冠が1時間多く消費中。。
53.▲37歩打まで・・
※AIは後手次手に64歩、35歩、64銀、33桂、85歩などを示していますが、読めば読むほどに、上位5手くらいが拮抗していて指し手の幅が広そう
高見七段「候補手が多い中AIは64歩を示していますが、84歩と取り込ませて82歩、角を手放して更に1歩損してバランス取っているというのは凄い感覚・・AIらしい手。ベストと言われてますけど、人間的には35歩の方が銀を引かせられる、64歩はいかないと思うけれど、突いたら村山七段がさすが・・ということになる、考え付かない、64歩というのは・・人生で何かあったの?というくらい不思議な手」
高見七段「(解説久しぶり)なかなか日程が合わなくて。今日も、昨日順位戦だったんで悩んだんですけど、普段からお世話になっている村山さんと、藤井さんという好カードなので、目覚ましをしっかりかけて来ました^^」
高見七段「こういう局面はどの手が良いか棋士に出口調査をしたい(笑)・・64は1目ないと思う、受けが独特の方が付くかどうか、160分の1か5だと思う」
高見七段「順位戦は序盤で間違うとそれを10時間くらい背負わないとけない、なかなか精神力がいる、毎回寿命が縮む、なんであそこで不用意に駒組端歩突いちゃったんだろう・・思い始めたら止まらない、たまに朝ご飯まで振り返る・・」笑
村山七段、かなりの長考、消費時間が並びそうな勢い・・本格的な攻防はまだ始まっていません。
高見七段「井出さんの第1感だったら考えを改めよう(64歩)と思っていたんですが・・」
井出四段「思いつかないですよ」
1時間20分ほどの長考で54.▽75歩とされ、消費時間は村山七段が20分程多く消費中。。やっと攻め合い。
※ここ~形勢が動き始めました、藤井二冠ペース
※高見七段「57.▲同金は83角打もあったんですが、藤井二冠に嫌な順でも見えたのかもしれない」とのこと
~80手目
| 61.▲46角打 | 62.▽22飛 | 
| 63.▲56歩 | 64.▽64歩 | 
| 65.▲74歩打 | 66.▽76歩 | 
| 67.▲同金 | 68.▽同角 | 
| 69.▲84飛 | 70.▽63金打 | 
| 71.▲86飛 | 72.▽94角 | 
| 73.▲75銀打 | 74.▽33桂 | 
| 75.▲96歩 | 76.▽76歩打 | 
| 77.▲85桂 | 78.▽45銀 | 
| 79.▲95歩 | 80.▽83角 | 
 
井出四段「大駒は勿体なくて切れない、歩を集めてしまう」
高見七段「そこまで言い切っていいんですか?良いことを聞きました、これで勝ったときにインタビューがあれば、Abemaの解説が役立ちましたと言います」笑
高見七段「順位戦の夜に対局室からふと窓の外の夜景を眺めるとき、ああ生きてるな、この時間まで戦ってるなと・・頑張ろうと感じる」
髙見七段「対局中は時間の感覚とかないじゃないですか。外も見えないし」
井出四段「ああ、外の世界から遮断されてる感覚ありますね」
高見七段「公益遮断法人」
井出四段「ジャブを打ってきますね」
~100手目
| 81.▲45銀 | 82.▽同桂 | 
| 83.▲76飛 | 84.▽54金 | 
| 85.▲66歩 | 86.▽63金 | 
| 87.▲84銀打 | 88.▽26飛 | 
| 89.▲83銀成 | 90.▽同歩 | 
| 91.▲27歩 | 92.▽21飛 | 
| 93.▲73歩成 | 94.▽同桂 | 
| 95.▲74銀 | 96.▽同金 | 
| 97.▲同飛 | 98.▽ | 
| 99.▲ | 100.▽ | 
 
高見七段「若いし愛嬌のある藤井さんですけれど、指し手はめちゃくちゃ辛いですよね。途中までずっと互角で、相手がついてこれなくなると一気に引き離す。相手の手をシャットアウトするような手が多いので、対局相手としては結構・・・・」((´∀`))ナントイウツモリダッタンダロウ 笑
村山七段の勝負手、88.▽26飛に対し、飛車を渡せない形にしてから91.▲27歩と催促。
高見七段「少し前まで、60%くらいだったんですけれど(現在90%ほど)、中盤~終盤の入口で基本的にミスをしないから、相手がちょっと入口で間違えちゃうと%で言うとこうなってしまうのは、恐ろしいところですよね・・来世は自分も先行逃げ切りで行きたい・・」笑
解説「92.▽21飛引かせたのは大きい、2手の交換も単に踏み込むより絶対にいい、後手だったら心折れる、49玉、39玉、28玉のルートも出来てるので、余裕出てきましたね・・」
97手まで、村山七段投了。
↓水匠2

※AIによる評価値は、とても人間には見えない着手も含む数字であることをご理解の上、ご参考程度にどうぞ
 
夜9時時点ではまだ膠着状態、藤井二冠に局面を悪くするような悪手はなく、最善・次善、そうでなくてもAI推奨手(3番手、4番手)を繰り返しつつ、じわりじわりと優位を築き、「駒を動かしたほうが負け」のような感じで対局は長くなりましたが、細かい競り合いで優勢を築いてからは一気に決着となりました。局を通して、後手の村山七段にほぼ、振れることなく押し切り、勝利。
スポンサーリンク今頃ごめんなさい😅
「普通に勝つ」から恐ろしい 棋士の間で認識された藤井聡太二冠の凄み「本当に強い人に派手な手は必要ない」(ABEMA TIMES) https://t.co/vwfpF4GZG6
— 幸子 (@sakidori_ch) October 24, 2020
藤井聡太二冠と村山慈明七段の対局前後のコメント
- 藤井聡太二冠
- 村山慈明七段
『(形勢は?)横歩~力戦模様になったんですけど、駒があまり前に出にくい将棋なので、どうバランスを取れば良いのかわからなかったです』
『52.▽54角に53.▲37歩打を打った辺りは抑えこまれている気がして、後手に良くする手があってもおかしくないのかなと思っていました』
『薄い玉形が続いたので、よく解からなかったんですが、角を取った辺り(89.▲83銀成)で、なんというか・・手厚くなったのかなと思いました』
『5連勝という良い形で終えることができたので、次局以降も1局1局全力を尽くして頑張りたいと思います』
『作戦だったんですが、序盤想定してた形より損な展開、進行になってしまって、29.▲27飛でと金を払った手を考えていなかったので、妥協した展開になってしまって、少し手損が響く展開になってしまいました。序盤は少し面白くないなと思って指していたんですが、52.▽54角指した辺りで盛り返したと思ったんですけれど・・・53.▲37歩打たれたところで長考したんですけど、自信が持てる展開が見えなかったんですね・・』
『バランスを取るに精一杯という感じで、自信が持てるという局面は・・角打ったときは攻防で感触が良いかと思ってたんですけれど、そっから先は歩損がたたる展開で、中盤はあまり自信が持てなかったですね』
『今日の将棋はこちらが苦しくなってから、手堅く指されて上手くまとめられてしまったな・・という感じですね』
藤井聡太二冠の次の対局予定※10/26vs永瀬王座戦(王将L)
【10月26日】vs永瀬拓矢王座【第70期王将戦挑決L】
| 対局相手 | |
| クラス別戦績 | |
| 過去対局 | |
| 持ち時間 | 各4時間 | 
| 時間別戦績 | 4時間棋戦通算81勝24敗、持1(0.7714) | 
| 対局場所 | - | 
| 開始時間 | 10:00~ | 
| リーグ表 | 
過去対局
※※横にスクロールできます※※
| 日付 | 勝敗 | 対局時クラス | 手番 | 戦型 | 手数 | 棋戦名 | 棋譜 | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020/9/15 | ○ | B1 | 先 | 横歩取り | 75手 | 第28期銀河戦決勝T | 棋譜 | 
| 2020/6/23 | ○ | B1 | 先 | 角代わりその他 | 127手 | 第61期王位戦挑決 | 棋譜 | 
| 2020/6/4 | ○ | B1 | 後 | 相掛かり | 100手 | 第91期棋聖戦挑決T | 棋譜 | 
| 2017/3/19 | ● | C1 | 後 | ゴキゲン中飛車 | 114手 | 炎の七番勝負 | 棋譜 | 
中継情報
●携帯アプリ10:00~
●AbemaTVなし
●将棋プレミアムで9:40~
開場⇒9:00
※ ①9:50分~12:00時 ②12:30~20:00(延長あり)の時間帯は、「囲碁・将棋チャンネル」との同時生中継あり。
実況解説:9時50分開始予定(解説2組によるリレー実況)
解説①増田康宏六段&矢内理絵子女流五段
解説②豊川孝弘七段&本田小百合女流三段
 
となっております.+:。(´ω`*)







高見さんのコメントを中心に掲載してくださって、ありがとうございます。当日は仕事中で、終盤さえも視聴できずに、ツイッターなどで結果を知ることはできたものの、解説の情報などは皆無でしたので助かりました。見事な勝ちっぷりで何よりです。まさかの三連敗したときは、連盟の棋士ランキングや某レーティングランキングなども見る気にならないくらい落ち込みましたけど、順位戦は間違えませんね。気になるのが王将リーグ戦の行方。最低限リーグ残留くらいは決めてほしいなと願っております。
改めてありがとうございました。
ゆいの社さま
こんばんは^^
いえいえ、横歩取りは難しいですね
じわりじわりと差が広がり、勝勢という感じでした
途中はこのまま優勢拡大になるかなぁ・・互角へ・・・何度かあった気がします
膠着状態が12時間くらい続いたので、解説陣泣かせの対局になっていましたよ 笑
局面内容も難しいやら、眼はシバシバしてくるしで 笑
解説は高見七段と井出四段で良かったです
王将リーグ、残留は決めて頂きたいですね^^
挑戦は・・・と思っちゃいますが、まだここも諦めてません 笑
お仕事、お疲れ様でございました^^
26日が良い結果になるといいですね♪