プロ棋士の昇段。
基本的に段位は、順位戦のように成績不振で降級になるというようなことはありません。
昇段すれば、成績不振があっても段位はそのままです。
順位戦の昇級が棋士力を表すとすれば、段位は将棋界に対する実績と功労の両面の意味合いの方がが強いと思われます。
藤井聡太二冠が昇段するにはどれくらいの活躍が必要なのかをざっくりとまとめてみました。
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藤井聡太二冠が九段になるには?
藤井二冠、史上最年少九段までのリミットは約3年です。
タイトルをすでに2期獲得している藤井二冠にとって、もっとも早く九段昇段を実現する可能性が高いのは「タイトル3期獲得」。
タイトル3期獲得(王将戦)がなされるかと思いましたが、今期リーグ陥落。
その他の九段昇段条件は竜王2期獲得、名人1期獲得、八段昇段後公式戦で250勝が必要です。
※どれかひとつを満たすことができた時点で昇段
来年度はタイトルを保持している棋聖戦と王位戦で防衛戦をたたかうことは確定。
どちらかで防衛を決めれば、タイトル3期達成です。
藤井二冠の誕生日は7月19日。
棋聖戦五番勝負で早めの防衛となれば、18歳のうちに九段昇段となります♪
第4局に持ち込まずに防衛することができれば、18歳九段昇段、第4局に持ち越せば19歳九段昇段です。
昇段には棋戦での活躍と勝数がポイント
プロ棋士の昇段には、将棋連盟の規定があり、その規定に達すれば昇段ということになります。
昇段の条件は大きく分けて2つ。
- 棋戦での活躍
- もうひとつは勝数
勝数は数を重ねると自ずと昇段します。
※勝数を重ねるのも勿論大変です(^^;
棋戦での活躍は勝数に関わらず、急に昇段できます。
渡辺明名人を例にとるならば・・・
八段から九段までは13日。竜王戦昇段制度改正によるところもありますがスピード昇段。
そんなこともあり得ます。
※藤井二冠は五段から六段まで16日、六段から七段までは90日
藤井聡太竜王 昇段歴 | 年齢 | 昇段日 | 各段位在籍日数 |
---|---|---|---|
6級 奨励会入会 | 10歳 | 2012年9月22日 | 636日 |
初段 | 11歳 | 2014年6月21日 | 251日 |
二段 | 12歳 | 2015年2月28日 | 232日 |
三段 ※リーグは2016年4月~ | 13歳 | 2015年10月18日 | 348日 |
四段 | 14歳 (最年少) | 2016年10月1日 | 487日 |
五段 | 15歳 | 2018年2月1日 ※順位戦C1昇級 | 15日 |
六段 | 15歳 (最年少) | 2018年2月17日 ※朝日杯優勝 | 89日 |
七段 | 15歳 (最年少) | 2018年5月18日 ※竜王戦連続昇級 | 824日 |
八段 | 18歳 (最年少) | 2020年8月20日 ※タイトル2期 | 316日 |
九段 | 18歳 (最年少) | 2021年7月3日 ※タイトル3期 | 継続中 |
プロ棋士の昇段条件
各段と昇段条件
※※表は横にスクロールできます(スマホ)※※
九段 |
竜王2期獲得
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名人1期獲得
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タイトル3期獲得
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八段昇段後公式戦で250勝
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八段 |
竜王1期獲得
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順位戦A級昇級
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七段昇段後公式戦で190勝
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タイトル2期獲得※'18.6.1~
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七段 |
竜王挑戦
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竜王戦1組昇級
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竜王ランキング戦連続昇級または通算3回優勝
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順位戦B級1組昇級
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タイトル1期獲得
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六段昇段後全棋士参加棋戦優勝
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六段昇段後公式戦で150勝
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六段 |
竜王戦2組昇級
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竜王ランキング戦連続昇級または通算3回優勝
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順位戦B級2組昇級
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五段昇段後にタイトル挑戦
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五段昇段後に全棋士参加棋戦優勝
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五段昇段後に公式戦120勝
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五段 |
竜王ランキング戦連続昇級または通算3回優勝
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順位戦C級1組昇級
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タイトル挑戦
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全棋士参加棋戦優勝
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公式戦100勝
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四段 |
三段リーグの優勝・準優勝
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三段リーグ次点2回
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上記のどれかに該当した時点で昇段となります(*''ω''*)
それ以外の特例として・・・
類まれなる成績を挙げた場合は、理事会にて審議の上、昇段を決定することがある
この類まれなる成績という箇所が抽象的ではありますが・・
類まれなる成績(抜群の成績)で昇段になった棋士
- 屋敷伸之五段(当時)
- 郷田真隆四段(当時)
- 阿久津主税六段(当時)
- 菅井竜也四段(当時)
棋聖位獲得・防衛により六段へ昇段
タイトル3度挑戦、王位を奪取し五段に昇段
第2回朝日杯将棋オープン戦の準決勝・決勝戦で優勝により七段へ昇段
第5回大和証券杯ネット将棋・最強戦で優勝により五段へ昇段
などが過去にあります。
竜王ランキング戦や順位戦とは??
竜王ランキング戦とは棋士力ごとに1組~6組で組み分けしてする対局のこと。
順位戦とは棋士力ごとにA級~C級2組で組み分けしてする対局のこと。
藤井聡太二冠は竜王戦来期~2組で今期順位戦はB級2組。
昇段は基本的に1段ごとで1年に1回以内
- 2006年度~竜王戦の規定での昇段のみ、飛びつき昇段や1年以内の2度以上の昇段が認められるように
- 2009年度~(竜王、名人以外)タイトル1期獲得の規定による七段昇段、タイトル3期獲得の規定による九段昇段が認められるようになっています
ちなみに渡辺明名人はこの竜王戦の規定によっての昇段者です。六段当時に竜王挑戦で七段へ昇段、竜王を奪取し八段、防衛で九段。
棋戦での活躍は所謂昇段への近道とも言えます。
全棋士参加の棋戦とは??
棋戦には全棋士参加型のものと、そうでないものがあります。
上記昇段条件(五段~七段)での全棋士参加の棋戦は・・・
- 朝日杯オープン戦
- NHK杯
- 銀河戦
の3つが該当します
この棋戦のどれかで優勝することができれば昇段となります。
※藤井二冠の場合は、五段当時に①番の朝日杯オープン戦優勝を満たし、見事六段へ昇段されました
ざっくりとまとめてみました(*''ω''*)
タイトルが「藤井聡太七段の昇段の条件は?」となっているのに
「五段条件を見ると、来年あたりにはどれかを満たしそうな予感です」とか
「藤井六段ですが、竜王戦は・・・連続昇級に該当できれば七段昇段となります」
など、内容がタイトルと合っていない(合わなくなってしまった)と思います。
このページを見る人が今知りたいのは「八段や九段になる条件」ですので、
そろそろ現状に合うように変更した方が良いのではないでしょうか。
(四段からどういう条件で昇段したかという履歴は残して欲しいです)
らすかる様
コメントありがとうございます。
個人的に、記事内、追記※印とフクロウ吹き出しで良しとしておりましたが、やはりそうですね・・・
らすかる様の言われる通り近日中に訂正させていただきますね。
了解致しました!
追記
記事内容を修正させていただきました!
ありがとうございました(*'ω'*)
藤井6段の情報が多く、良く拝見させていただいています
本ページの昇段条件ですが、6段のところに
「5段昇段後に竜王ランキング戦連続2回昇段または~」と、ありますが昇段ではなく昇級ですね
また、この説明だと5段昇段後に連続昇級しないといけない様にも読めますが、実際には4段の時に1回、5段の時に1回が連続しているか、4段の時に2回昇級していて、5段の時に1回の通算3回でも昇段なので、「竜王ランキング戦連続昇級または通算3回優勝」のみ記載するのが正しいと思います
7段の昇段条件にも「6段昇段後に」と書かれていますが同様に間違えやすい(私は最初自分の記憶違いかと思いました)と思います
あえて入れるなら「6段の時点で竜王ランキング~」とかにした方が間違えにくいと思います
コメント&ご指摘ありがとうございます。
確かにわかりにくい表記で申し訳ございません。
また、ご丁寧にアドバイスまでくださり、ありがとうございます。
コメントいただいたとおり、訂正をさせていただきました。
また理解しがたい表記などございましたら、連絡いただけると大変ありがたく思います。
サイト訪問ありがとうございました。