竜王戦挑戦者決定トーナメント、第2局。

藤井聡太七段VS増田康宏六段戦です。

125手まで、増田六段勝利となりました。

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目次

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藤井聡太七段VS増田康宏六段、対局結果と棋譜

先手番:増田康宏六段後手番:藤井聡太七段戦 型:矢倉

1手~20手目棋譜

1.▲7六歩
11.▲4八銀
2.▽8四歩
12.▽3二金
3.▲6八銀
13.▲7八金
4.▽3四歩
14.▽5二金
5.▲7七銀
15.▲5六歩
6.▽6二銀
16.▽5四歩
7.▲2六歩
17.▲3六歩
8.▽4二銀
18.▽7四歩
9.▲2五歩
19.▲4六歩
10.▽3三銀
20.▽7三桂

 
20手目棋譜
20手目棋譜
出典:連盟モバイル
対局はまさかの矢倉戦のようですが、解説の佐々木大地四段によると、増田六段は『6七に金がないと矢倉では無い』と言ってます・・・とのこと・・・

21手~40手目棋譜

21.▲4七銀
31.▲5五同角
22.▽6四歩
32.▽8六歩
23.▲3七桂
33.▲8六同歩
24.▽8五歩
34.▽5四歩
25.▲6九玉
35.▲7七角
26.▽6五歩
36.▽3一角
27.▲6八銀
37.▲3五歩
28.▽4四歩
38.▽3五同歩
29.▲5五歩
39.▲2四歩
30.▽5五同歩
40.▽2四同歩

 
28手目棋譜
出典:連盟モバイル
ここで昼休へ。

増田六段は29.▲5五歩(後手の3一角を警戒)と仕掛けられて、藤井七段(当時)は受けられました(約40分の考慮)。

この時点で、解説の藤森五段は先手の増田六段がペース(主導権)を握りつつあり楽しそうな展開に見えるとのこと。
※27.▲6八銀と銀を引いた珍しい構想~が増田六段の作戦勝ちだったようです

形勢は互角で、序盤戦の大事な局面です。

藤井七段(当時)36.▽3一角(角交換狙い?)に、増田六段は3五歩と踏み込みました。
36手目棋譜
出典:連盟モバイル
増田六段の猛攻が始まります。

40手目棋譜
40手目棋譜
出典:連盟モバイル

41手~60手目棋譜

41.▲3四歩
51.▲4五桂
42.▽2二銀
52.▽4三歩
43.▲2四飛
53.▲7七角
44.▽2三銀
54.▽4二角
45.▲2九飛
55.▲5三歩
46.▽2二歩
56.▽5三同銀
47.▲4四角
57.▲7五歩
48.▽3四銀
58.▽8四飛
49.▲2三歩
59.▲8五歩
50.▽2三同銀
60.▽8五同飛

 
増田六段43.▲2四飛。
※この局面まで、先手の主張がずっと通っているような感じです

46.▽2二歩と藤井七段(当時)らしい形にとらわれない受け(聡太ブロック⇒藤森五段)、これで▽3四銀と歩を取れれば十分?
46手目棋譜
出典:連盟モバイル
ここで、解説の黒沢五段は後手の藤井七段(当時)持ち、『局面自体は先手は悪くないが、方針がわかりにくい』とのこと。

形成は互角です。

増田六段は49.▲2三歩(銀を引かせてからの4五桂?)で、好手。
49手目棋譜
出典:連盟モバイル
※飛車切りの筋が成立すれば一気に終盤に行く可能性も

ここまで、藤井七段(当時)の方が神経を使う場面が多く増田七段がペースを握っている様子。
※持ち時間も1時間程多く藤井七段(当時)が消費

このまま夕休へ。
※持ち時間差は1時間半ほど・・・(><;)!!

形成は互角のものの、増田六段ペースで攻めが続きそうな展開。

そしてやはり、藤井七段(当時)、50.▽2三同銀、増田六段はノータイムで51.▲4五桂。
解説の藤森五段、黒沢五段共に先手を持ってみたいのこと。
52手目棋譜
出典:連盟モバイル
増田六段、3五、7七、8八のどこに角を引くか。

増田六段じっくり考えられて、53.▲7七角を選択。

60手目棋譜
60手目棋譜
出典:連盟モバイル

61手~80手目棋譜

61.▲7四歩
71.▲5三桂成
62.▽8九飛成
72.▽5三同角
63.▲7九金
73.▲4五桂
64.▽8四龍
74.▽7五角
65.▲7三歩成
75.▲5三歩
66.▽7八歩
76.▽4二金
67.▲7八同金
77.▲6三と
68.▽7六歩
78.▽4一玉
69.▲9五角
79.▲5一銀
70.▽9五同龍
80.▽3三桂

 
増田六段は61.▲7四歩と自信を持って踏み込まれました。

ただ・・・どうなんでしょう・・・

そして、増田六段69.▲9五角と角のただ捨て。
69手目棋譜
出典:連盟モバイル
※1分で指されているので、恐らく7七角を選択された時点で読まれていたのでは?

天才同士の斬り合い、形成逆転・・ただ、時間が欲しい局面。

藤井七段(当時)、74.▽7五角とされましたが、7七角が有力?・・・
74手目棋譜
出典:連盟モバイル

79手目棋譜
出典:連盟モバイル
増田六段優勢へ。

80手目棋譜
80手目棋譜
出典:連盟モバイル

81手~100手目棋譜

81.▲2三飛成
91.▲6二角
82.▽2三同金
92.▽6四玉
83.▲5二歩成
93.▲9五角成
84.▽5二同金
94.▽8九飛
85.▲5二同と
95.▲7九歩
86.▽5二同玉
96.▽8六桂
87.▲5三金
97.▲7五銀
88.▽5三同角
98.▽5五玉
89.▲5三同桂成
99.▲8六銀
90.▽5三同玉
100.▽3七金

 
100手目棋譜
100手目棋譜
増田六段、勝勢の局面、どう勝つか?

解説の田村七段が、勝勢になっても、なかなか勝たせてもらえないですね・・・と。

101手~120手目棋譜

101.▲5六桂
111.▲4二銀不成
102.▽8一桂
112.▽3六歩
103.▲5八金
113.▲2四歩
104.▽6四桂
114.▽2四同金
105.▲7五銀
115.▲3二飛
106.▽5六桂
116.▽3五玉
107.▲5六同銀
117.▲3三飛成
108.▽2六桂
118.▽2五玉
109.▲2六桂
119.▲2九飛
110.▽8四歩
120.▽2九桂

 
120手目棋譜
120手目棋譜
出典:連盟モバイル

121手~140手目棋譜

121.▲3七桂
131.▲
122.▽2六玉
132.▽
123.▲3五龍
133.▲
124.▽3五同玉
134.▽
125.▲2五金
135.▲
126.▽
136.▽
127.▲
137.▲
128.▽
138.▽
129.▲
139.▲
130.▽
140.▽

 
125手まで、藤井七段(当時)投了となりました。

投了図
126手目棋譜
出典:連盟モバイル

竜王戦挑決トーナメント
出典:AbemaTV

※技巧2による形勢判断
形成判断
※ご参考程度にどうぞ
後半は大差になっていますが、1手バッタリになる可能性も秘めた際どい対局でした
増田六段が間違うことなく勝利となりました
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藤井聡太七段と増田康宏六段の対局前後のコメント

藤井聡太七段

『うまく攻め込まれて、なかなか自陣がまとまらなくて厳しかったです』

『また力をつけて、ここに戻って来れるように頑張りたいです』

増田康宏六段
『序盤ペースをつかめましたが、中盤でよく解らなくなり、終盤は手厚く指すことができました』

『去年負かされて、勝てて良かったです、次戦は自分の力を出して頑張りたいです』


本局は序盤戦~増田六段の作戦勝ちのような対局でした。

藤井陣は常に神経を使うような局面が多く、時間も多く消費し終盤では持ち時間差が1時間半もついてしまう事態へ。

増田六段の2三歩からの攻めが見事で、61手目で増田六段が7四歩と踏み込んだ辺り~激戦となりましたが、時間が無い状態での斬り合いへ。

一瞬、形勢が藤井七段(当時)に触れますが、その後は増田六段勝勢へ。

そこから明確な勝ち筋があるか?という局面になり、藤井七段(当時)も脅威の追い上げを見せますが及ばず。

このときに持ち時間差が約1時間半

感想戦でも手厚く指すことができたと言われた通り、増田六段が125手まで、勝ち切りました。

勝率10割なんてないですし(*'ω'*)、本局は増田六段にほぼ完敗。

勝つことが多い藤井七段(当時)ですが、何局も指せばどこかで必ず負ける訳で、増田六段とは今後も良きライバルとして、他棋戦でもまた好勝負を観戦したいです(*'ω'*)

東の増田、西の藤井と言われるのがよく解かる対局でした。

今期の竜王戦は本局で敗退となりましたが、来週は順位戦そして王座戦準決勝と大一番がまだまだ続きます。

藤井聡太七段が体調万全で対局できますように!

藤井七段(当時)、増田六段、お疲れ様でした!

この対局の直前、深浦九段と都成五段が先手雁木で敗戦されていたので、増田六段は本局、矢倉を選ばれたようです。

https://twitter.com/abematv_shogi/status/1012183811885551617

藤井聡太七段の次の対局予定はいつ??

【7月3日】VS豊川孝弘七段【第77期順位戦第2局】

棋戦名
第77期順位戦
対局日
7月3日
対局相手
対局場所
関西将棋会館
持ち時間
各6時間
開始時間
午前10:00~

★中継情報★

となっております.+:。(´ω`*)