順位戦第8回戦、藤井四段の対局相手は梶浦宏孝四段。

対局時間は各6時間、本日の対局で勝利すれば昇段、昇級が決定。

本日付で藤井聡太五段になる可能性もあります。

結果は114手まで、藤井聡太四段勝利となりました。

その影響か、報道陣朝から多めでした(;'∀')
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目次

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藤井聡太四段VS梶浦宏孝四段、対局結果と棋譜

先手番:梶浦宏孝四段後手番:藤井聡太四段戦 型:相掛かり

1手~20手目棋譜

1.▲2六歩
11.▲2四同飛
2.▽8四歩
12.▽2三歩
3.▲2五歩
13.▲2八飛
4.▽8五歩
14.▽3四歩
5.▲7八金
15.▲2七銀
6.▽3二金
16.▽8六歩
7.▲3八銀
17.▲8六同歩
8.▽7二銀
18.▽8六同飛
9.▲2四歩
19.▲8七歩
10.▽2四同歩
20.▽8四飛

 
20手目棋譜
20手目棋譜
出典:連盟モバイル

梶浦四段はほぼ時間を使わず指しています。

作戦通りなのかもしれません。

21手~40手目棋譜

21.▲3六銀
31.▲1六歩
22.▽3三角
32.▽7四歩
23.▲7六歩
33.▲4五銀
24.▽4二玉
34.▽7五歩
25.▲6八玉
35.▲7五同歩
26.▽2二銀
36.▽2四歩
27.▲5八金
37.▲5六銀
28.▽9四歩
38.▽2三銀
29.▲9六歩
39.▲3三角成
30.▽1四歩
40.▽3三同桂

 
40手目棋譜
40手目棋譜
出典:連盟モバイル
藤井四段、34.▽7五歩と飛車の横利きを確保(1歩損)。

梶浦四段、39.▲3三角成~40.▽3三同桂で角交換へ。

41手~60手目棋譜

41.▲8八銀
51.▲3五歩
42.▽6四歩
52.▽3五同歩
43.▲7七銀
53.▲1五歩
44.▽6三銀
54.▽1五同歩
45.▲6六歩
55.▲5五銀
46.▽5二金
56.▽4二玉
47.▲7九玉
57.▲6五歩
48.▽3一玉
58.▽7六歩
49.▲3六歩
59.▲7六同銀
50.▽4四歩
60.▽5四銀

 
解説の坂口五段は41.▲8八銀の時点で7五歩を巡る攻防になるのでは?

とされていましたが、藤井四段42.▽6四歩。
※予想外の1手とのこと

相掛かりの展開から角交換へ、研究からか梶浦四段の指し手が早い印象です。

44.▽6三銀でお昼休憩、消費時間は梶浦四段36分、藤井四段1時間23分となってます。

形勢は、ほぼほぼ互角ですが、若干梶浦四段持ちでしょうか。

しばらく駒組かと思いきや、梶浦四段、約45分の考慮で51.▲3五歩と仕掛けます。

藤井四段はやはり52.▽3五同歩。

15時頃時点(55.▲5五銀)、形勢はほぼほぼ互角この後数手で形勢が分かれそうな予感です。
55手目棋譜
55手目棋譜
出典:連盟モバイル

藤井四段、どう受けるか!?ここは長考になると思います。

約1時間10分ほどの長考で56.▽4二玉。

4三金左などが検討されつつも、候補手の1つでもあった56.▽4二玉となりました(◎_◎;)
※ソフト推奨の手でもあったようですが、指しづらい1手

※この妙手~藤井四段が主導権を握ろうとし、結果流れがどんどん藤井四段へ

ここから攻めていた梶浦四段がいつの間にか受ける展開へとなっていきました。

対する梶浦四段は4四銀が検討される中、57.▲6五歩と6筋に手を広げていきました。

56.▽4二玉が幸いして?ここまでで、形勢はほぼ互角。

36分の考慮で藤井四段、58.▽7六歩。
※狙いは先手の5五銀の移動、そして5五角の実現

検討もされていなかった指し手です。

60手目棋譜
60手目棋譜
出典:連盟モバイル

17:15時点で持ち時間の差は約1時間半です。
※藤井四段の方が多く消費

61手~80手目棋譜

61.▲5四同銀
71.▲6三歩成
62.▽5五角
72.▽6三同金
63.▲4六角
73.▲9一角成
64.▽9九角成
74.▽8六歩
65.▲8八銀
75.▲5五馬
66.▽9八馬
76.▽5七桂成
67.▲6四歩
77.▲3三歩
68.▽4五歩
78.▽5四香
69.▲4五同銀
79.▲3二歩成
70.▽4五同桂
80.▽3二同銀

 
藤井四段の主張が通り62.▽5五角となりました。

ここで夕食休憩へ。

持ち時間の差は約30分程多く藤井四段が消費している状態です。

75手目棋譜
75手目棋譜
出典:連盟モバイル
75.▲5五馬の後、次の5七桂成で梶浦四段に明確な受けがないと、形勢が藤井四段に傾きそうな局面です。

持ち時間の差はほぼなくなりました。

藤井四段、やはり▽5七桂成。

梶浦四段、形勢があまり良くないのを察してか、77.▲3三歩と勝負に

流れを変えるならばここしかない?

考慮時間は1時間、受けるよりも攻めを選択されました。
77手目棋譜
77手目棋譜
出典:連盟モバイル

ところがこの返しに藤井四段の78.▽5四香

気付きにくい妙手

この1手で攻めが切れることはなく、より攻めやすくなりました。

80手目棋譜
80手目棋譜
出典:連盟モバイル
持ち時間は、21:40時点、藤井四段約1時間、梶浦四段約40分といったところです。

81手~100手目棋譜

81.▲4六香
91.▲3三歩
82.▽4四歩
92.▽5八香成
83.▲4四同馬
93.▲3二歩成
84.▽4三歩
94.▽3二同玉
85.▲5七金
95.▲6九銀
86.▽4四歩
96.▽8七歩成
87.▲6七金寄
97.▲8七同銀引
88.▽6六歩
98.▽8七同飛成
89.▲7七金寄
99.▲5八飛
90.▽6七銀
100.▽5七角

 
92手目棋譜
92手目棋譜
 
92.▽5八香成と2度目の3三歩の手抜き
※読みも深く・・銀なんかくれてやると・・
 
100手目棋譜
100手目棋譜
出典:連盟モバイル
藤井四段優勢~勝勢へ。

101.▲6八歩
102.▽7八銀不成
103.▲7八同銀(梶浦四段は秒将棋へ)
104.▽8八馬
105.▲6九玉
106.▽4八銀
107.▲5七飛
108.▽5九金
109.▲5九同飛
110.▽7八馬
111.▲7八同金
112.▽5九銀成
113.▲5九同玉
114.▽5七龍

114手まで。

梶浦四段投了となりました。

投了図
投了図
出典:連盟モバイル

本日付けで藤井聡太五段です。

序盤戦は1歩損で苦しい展開となっていましたが、56.▽4二玉~流れを引き寄せ、76.▽5七桂成、更に78.▽5四香。

徐々に差が広がり藤井四段勝利となりました。

形勢判断
※技巧2の形勢判断、5七桂成~優勢です
ご参考程度にどうぞ

15歳6ヶ月での五段昇段は、加藤一二三九段の15歳3ヶ月に次いで史上2番目の年少記録。

中学生五段は史上初。
※加藤九段の当時は中学卒業後の4月1日付で昇段する規定
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藤井聡太四段と梶浦宏孝四段の対局前後のコメント

藤井聡太四段

『序盤戦は作戦負けでしたが、中盤戦で戦いになり、踏み込んでいけたのが良かったです。』

『順位戦では1年間、昇級を目指して戦ってきたので、昇級という形で昇段できて良かったです。』

梶浦宏孝四段

『最初は予定通りの進行で十分だと思っていましたが、夕休~意表を突かれる手を指されてしまい、苦戦してしまった。』
※恐らく76.▽5七桂成~78.▽5四香あたり

梶浦四段も最後は思い入れもあってか、粘り強く、諦めず指されていました(´;ω;`)

お二人共、本当にお疲れさまでした。

藤井聡太四段、五段への昇段&昇級おめでとうございます。

藤井聡太四段の次の対局予定はいつ??

次は王将戦が始まります!(*'ω'*)

【2月5日】VS南芳一九段【第68期王将戦】

棋戦名
第68期王将戦
対局日
2月5日
対局相手
対局場所
関西将棋会館
持ち時間
各6時間
開始時間
午前10:00~

 
★中継情報

※囲碁・将棋プレミアムは¥500/1DAYをオススメします

 
となっております.+:。(´ω`*)