3月28日、今期最終局、藤井聡太六段の王将戦対戦相手は井上慶太九段です。

持ち時間は各3時間、初手合となります。

137手まで

井上九段の勝利となりました。
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目次

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藤井聡太六段VS井上慶太九段、対局結果と棋譜

先手番:井上慶太九段

後手番:藤井聡太六段

戦 型:相矢倉

1手~20手目棋譜

1.▲7六歩
11.▲4八銀
2.▽8四歩
12.▽3二金
3.▲6八銀
13.▲5六歩
4.▽3四歩
14.▽5四歩
5.▲7七銀
15.▲5八金右
6.▽6二銀
16.▽4一玉
7.▲2六歩
17.▲6六歩
8.▽4二銀
18.▽7四歩
9.▲2五歩
19.▲6七金
10.▽3三銀
20.▽7三桂

 
20手目棋譜
20手目棋譜
出典:連盟モバイル
井上九段の矢倉を正面から受けて相矢倉模様へ。

21手~40手目棋譜

21.▲7八金
31.▲4六銀
22.▽5二金
32.▽6五歩
23.▲6九玉
33.▲3五歩
24.▽6四歩
34.▽6六歩
25.▲3六歩
35.▲6六同銀
26.▽8五歩
36.▽8六歩
27.▲7九角
37.▲8六同歩
28.▽6三銀
38.▽3五歩
29.▲3七銀
39.▲3五同銀
30.▽4四銀
40.▽3五同銀

 
戦いは相矢倉模様から急戦矢倉の戦いへ。

29.▲3七銀で藤井六段が約40分の考慮後に4四銀と銀を上がりました。

藤井六段が32.▽6五歩と突っかけたところで昼休へ。

午後~激しい展開になりそうな予感です。
※形勢は互角
昼休前棋譜
32手目棋譜
出典:連盟モバイル

6五歩も予想されていましたが、井上九段33.▲3五歩と仕掛けました。

40手目棋譜
40手目棋譜
出典:連盟モバイル

41手~60手目棋譜

41.▲3五同角
51.▲2四同飛
42.▽8六歩
52.▽2三歩
43.▲8七歩
53.▲2八飛
44.▽8五飛
54.▽4五銀
45.▲4六角
55.▲3五角
46.▽6四歩
56.▽3四銀
47.▲7七桂
57.▲2六角
48.▽8一飛
58.▽3五歩
49.▲2四歩
59.▲5七銀
50.▽2四同歩
60.▽6五桂

 
井上九段、45.▲4六角と7一角成を見送りました。
※馬を作ってもそのあと△62銀とされて先手が得するかは微妙
45手目棋譜
出典:連盟モバイル

井上九段が上手に指し回している印象です。

中盤の勝負所。

59.▲5七銀の時点で、解説の高見六段が6五桂とされたらどうするんでしょう・・・

と解説されていましたが、藤井六段60.▽6五桂。
60手目棋譜
60手目棋譜
出典:連盟モバイル

61手~80手目棋譜

61.▲6八銀
71.▲6八金寄
62.▽7七桂成
72.▽8七飛成
63.▲7七同銀
73.▲8八歩
64.▽6五歩
74.▽8二龍
65.▲4六桂
75.▲3七桂
66.▽4五銀
76.▽4六銀
67.▲3五角
77.▲4六同歩
68.▽3四歩
78.▽4四角
69.▲2六角
79.▲3三歩
70.▽6六桂
80.▽3三同桂

 
80手目棋譜
80手目棋譜
出典:連盟モバイル
先手が消極的に後手が攻める展開へ・・?

解説の高見六段は、先手が5七銀、6八銀とされたのは他に手が無いと判断しての指し手かもしれませんと。

対局は拮抗中、藤井六段持ちの局面ですが井上九段も譲りません。

井上九段、72.▽8七飛成はとりあえず許そうと・・71.▲6八金寄。
※その後、8八歩で龍を追い払います

藤井六段の78.▽4四角に79.▲3三歩。

81手~100手目棋譜

81.▲3五歩
91.▲6三歩成
82.▽5一玉
92.▽6三同金
83.▲7九玉
93.▲4五桂
84.▽3五角
94.▽3七歩成
85.▲3五同角
95.▲3三桂成
86.▽3五同歩
96.▽3三同金
87.▲2一銀
97.▲2五飛
88.▽2二金
98.▽5五桂
89.▲6四歩
99.▲5五同歩
90.▽3六歩
100.▽3四角

 

持ち時間ですが、藤井六段はあと5分程で井上九段は45分程余しています。

対局はまだまだ、拮抗中。
87手目棋譜
87手目棋譜
出典:連盟モバイル

井上九段の勝負手(89.▲6四歩)を手抜いて攻め返す藤井六段。
※ここから更に互角へ

解説の高見六段は勝負手を出しても、それ以上の手で返してきますね、普通は危なくなりそうなんですけど・・・と。

100手目棋譜
100手目棋譜
出典:連盟モバイル

101手~120手目棋譜

101.▲4五飛
111.▲9五角
102.▽4四歩
112.▽4一玉
103.▲2六桂
113.▲3四桂
104.▽4五角
114.▽5二玉
105.▲4五同歩
115.▲1五角
106.▽4七と
116.▽6八と
107.▲8九玉
117.▲6八同金
108.▽5九飛
118.▽1九飛成
109.▲7九桂
119.▲3三角成
110.▽5八と
120.▽8四香

 
時間差は井上九段5分程、藤井六段2分程。

藤井六段は4五の飛車を取れますが、その後の井上九段の103.▲2六桂~113.▲3四桂
※ただで飛車は取らせません
103手目棋譜
出典:連盟モバイル

高見六段、功労賞をあげたいと金(110.▽5八と)だと解説した後に、井上九段ついに111.▲9五角。
111手目棋譜
出典:連盟モバイル

112.▽4一玉で藤井六段分将棋へ。
※112.▽4一玉~流れは井上九段になっていきました

藤井六段、どこまで読んでいるのか・・・

114.▽5二玉の局面で井上九段持ちの局面~優勢へ。

120手目棋譜
120手目棋譜
出典:連盟モバイル

121手~140手目棋譜

121.▲8五銀
131.▲8四銀
122.▽8五同香
132.▽8四同玉
123.▲5一角成
133.▲8二飛成
124.▽5三玉
134.▽8三歩
125.▲4二馬上
135.▲7五金
126.▽4二同龍
136.▽7五同歩
127.▲4二同馬
137.▲7五同馬
128.▽6二玉
138.▽
129.▲5二飛
139.▲
130.▽7三玉
140.▽

 
137手まで。

藤井六段投了となりました。

投了図
投了図
出典:連盟モバイル

中盤以降の攻め合いが素晴らしい将棋でした。

互いに譲らない優越の付かない状態から、藤井六段が指しやすそうな局面にもなりましたが、4一玉~流れが井上九段へ。

本局は井上九段の勝利となりました。

対局後、高見六段は『井上九段は最近若手に対して力を発揮して苦しめることが多かったです。さすがですね

藤井六段がミスをしたというよりは、井上九段の差し回しが良かったということだと思います
※87.▲2一銀はそう感じさせられたとのこと

最後の23手詰めは見事で、井上九段の往年の重厚な指し回しに藤井六段、敗戦となりました。

技巧2による形勢判断
形勢判断
※グラフだけ見ると4一玉~は井上九段優勢です
※ご参考程度にどうぞ
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藤井聡太六段と井上慶太九段の対局前後のコメント

井上九段

『弟子(菅井王位、稲葉八段)は負けてないので頑張りたい。藤井六段の棋譜はもちろん見ているが盤を挟んでやるのとは違う。どういう感じか楽しみにしている』
出典:Yahoo!ニュースより

『得意の(矢倉)形でいきました。一方的な将棋にならないよう、粘り強く指しました』

終盤、113手目の3四桂と跳ねた手の感触が良かったので、もしかしたら形勢が良くなったのでは?と思いました

(藤井六段については)腰の重い将棋だと感じました』

藤井六段

初めて指した形だったんですが、感覚がつかめていなかった。早い段階で形勢を損ねてしまい、どう粘るかという将棋になってしまいました。力が及びませんでした』

『残り時間が少ないこともあり、中盤以降にミスが出てしまったかもしれません、本局の内容をしっかりと反省したい

記者から今までの対局の評価を聞かれておりましたが・・

今の段階でこれまでの結果に対しての評価はまだ早い。まだまだ実力をつける時期だと思っているので、結果に対しての評価は控えたい

とのことでした(°°)ただただ、コメントに驚くばかりです。


投了前に盤面を確認し、何度かうなずき、そして頭を2度がっくり。

終盤の激戦で時間に追われる展開は厳しかったでしょうか。

あと1時間あれば何か違ったかもしれません。

来期~は高校生。

誰も予想できない程の成績を収めた今期、たくさんの夢を見させてもらいました。

ここでの敗戦もきっと糧に、更なる飛躍をお祈り致します(*'ω'*)

井上九段、藤井六段お疲れ様でした。

藤井聡太六段の次の対局予定はいつ??

【4月5日】VS古森悠太四段【第44期棋王戦】

棋戦名
第44期棋王戦
対局日
4月5日
対局相手
対局場所
持ち時間
各4時間
開始時間
午前10:00~

 
★中継情報

となっております.+:。(´ω`*)