第34期竜王戦、藤井聡太二冠vs広瀬章人八段の対局模様をまとめています。
勝者は、昨日千田七段に勝利された松尾八段との対局が決定しています。
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目次
藤井聡太二冠VS広瀬章人八段、対局結果と棋譜
先手番:藤井聡太二冠後手番:広瀬章人八段戦 型:相掛かり
先手番相掛かりは2019年棋聖戦一次予選、伊奈六段(現七段)と1勝0敗のみ
~20手目
本日解説は森内九段、遠山六段、増田六段。
遠山六段「増田六段と今期3戦しているんですが、相掛かりの準備をしていたらまさかの矢倉で完敗しました。「矢倉は終わった」って言ってたのに」 笑
対局は珍しく、藤井二冠先手番の相掛かりになりました。
~40手目
21.▲46歩
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22.▽42玉
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23.▲47銀
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24.▽74歩
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25.▲76歩
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26.▽73桂
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27.▲56銀
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28.▽88角成
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29.▲同銀
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30.▽22銀
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31.▲86歩
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32.▽64歩
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33.▲87銀
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34.▽63銀
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35.▲77桂
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36.▽62金
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37.▲68玉
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38.▽14歩
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39.▲36歩
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40.▽65歩
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増田六段は藤井二冠の相掛かりに驚いた様子です。
昼休前棋譜※31手目
残:藤井二冠⇒3:58 広瀬八段⇒4:37
遠山六段「31.▲86歩は先手を持ってたら絶対指せない」
取るのか?取らないのか?⇒取るのでは?とのこと。最善も同飛。
増田六段「▲95歩、▽33銀、▲77銀、▽64歩、▲58金、▽63銀、▲66歩、▽62金、▲68玉でも先手不満ないという形、これで問題ないんじゃないかという認識だったんですけれど、この形で不満と見たか・・もし今の形で64歩としてくれれば、▲87銀と銀冠で組めれば65桂と跳ねられたときに銀が当たらない、そういうメリットは大きいんですけど、同飛が気になりますよね」
「まぁこれで87銀と上がって、飛車引いて、86と打つんではもう・・・違う手で、多分▲75歩、桂頭狙う指し方になると思います」
お昼・・・
聡太二冠「御弁当そば(冷)※やまがそば」、広瀬八段「プレミアム和牛ハンバーグステーキ※内山田」
同飛と取るという雰囲気?でしたが、広瀬八段は32.▽64歩、互角です。
増田六段「銀冠ができると後手が指しにくいというイメージですけどね・・」
広瀬八段は全体的にゆっくり指して行かれたい様子。
36.▽62金まで。
AbemaAIは先手54%、後手46%。
宮宗女流「広瀬八段学部が一緒で、将棋部でタイトルも取られて皆から慕われてました。中村七段は政経で、お二人ともすごい優秀で」
増田六段「師匠から、広瀬さんは教授の方に将棋の世界に行くの引き止められて、こちらの世界でやった方が良いって言われたって聞いたことがあります」
車の運転、運転していないブランクが1年くらいある増田六段
増田六段「車間距離とか分からないですもんね」(;´∀`)笑
宮宗女流「それはさすがに・・」笑
増田六段「あ、そうでもないですかね 笑」
Abemaトーナメント
Abemaトーナメント、藤井二冠は動ぜず参加されていたとのこと。
増田六段「藤井王位・棋聖はいつも平常心ですよね、広瀬八段に連敗したときはさすがにダメージあるのでは・・と思っていたんですけど、戻ってきたときそんな感じにも見えなくて、連敗しても大丈夫という感じだったんでしょうかね」
宮宗女流「信頼が・・」
増田六段「いや、結構危なかったですけどね 笑」
永瀬王座はオーダーを反省されていたようです^^
宮宗女流「増田六段は勝つとウキウキされてました?」
増田六段「そうですね・・決勝Tの準決勝くらいは活躍できたので、内心ウキウキしていました。スタッフの人にもバレていたので・・笑。自分では押さえてたつもりだったんですけど、バレてました 笑」
「藤井王位・棋聖のときは対局の翌日とかだったんですよね、決勝戦はタイトル戦の後だったと思うんですけど、永瀬さんと自分で疲れてたらどうしようと思ってましたけど、来たら問題なく戦ってくれたので助かりました」
「3勝5敗の後チーム三人でオーダー決めしたんですけど、緊張感凄かったですね、永瀬王座とか自分が」
宮宗女流「やっぱプレッシャーとかもありますよね」
増田六段「これ本当ヤバイ、予選敗退すると思ってかなり緊張感持ってオーダーを決めてましたね。そんな中藤井王位・棋聖は普通だったんでやっぱ動じないんだなと思ってちょっと驚いてました 笑」
「自分もフィッシャーの前日に永瀬さんとVSとかして作戦を立てていたんですけど、天彦先生と藤井さんを当てましょうとなってたんですが、始まったら僕天彦さんと3連戦で、全然話が違う・・・全然違うことになっていたので、あれは何だったんだろうと」
「先手番で行ってもらいますからと言われて、帰って準備していたら、夜11時くらいに、後手番で行ってもらうかもしれませんので、そのつもりでいてくださいと律儀に連絡をくださって、永瀬先生らしいなと・・」
「VSでも優しくて、こちらがひどい将棋を指して「申し訳ありません」と言っても「いえいえ、そんなことありません」と言ってくださって、将棋も丁寧に優しく教えてくれるんですけど、Abemaトーナメントは永瀬さんも藤井さんも辛口でした 笑 僕が最初連敗したときはすごかったです。控室映像が凄かったです 笑。やっぱりチーム戦になるとお二人とも厳しかったです。言ってくれる方がいいんですけど 笑 言われてるかな?と思ってたんですけど、やっぱ言われてて。僕に対してメッセージとして伝えてくれたのかもしれませんけど、それがあったから準決勝で活躍できたのかもしれないです。」
「3連敗したら戦力にならなくなるので、足を引っ張るわけには行かなかったですね、お二人とも強力なので・・」
~60手目
41.▲35歩
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42.▽64角打
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43.▲26飛
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44.▽35歩
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45.▲65桂
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46.▽52玉
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47.▲66歩
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48.▽81飛
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49.▲37桂
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50.▽85歩打
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51.▲同歩
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52.▽86歩打
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53.▲73桂成
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54.▽同角
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55.▲86銀
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56.▽34桂打
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57.▲29飛
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58.▽46角
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59.▲45桂
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60.▽24歩
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40.▽65歩まで。
遠山六段「35歩と攻めるか、37桂とするか、37桂だと今すぐは攻めないという手」
「先手が今37桂とすると相手に先に攻められてしまうという恐れもあって、だったら今35歩と攻めて行った方が主導権を握れるのではないか?という局面なので、藤井さんでなくても長考される局面ですね」
AbemaAIは先手59%、後手41%、推奨は35歩⇒37桂となりました※ちなみに水匠3は35歩。
⇒41.▲35歩
増田六段「後手の対応が難しそう」
森内九段「40.▽65歩⇒41.▲35歩の流れで長考というのはテンポが悪いですね、普通突かない(40.▽65歩)ですよね、突いて取れないようではもう・・」
普通突かない・・・・・・・
遠山六段「藤井さんは戦法の網の張り方が広いですよね。朝日杯の渡辺先生と指された将棋は、少し前に森内先生と羽生九段が指された将棋と全く同じ形だったんですよ。あの将棋も藤井さんの研究の深さを見た将棋だなと思いました。」
森内九段「羽生さんが途中で15歩と端攻めしたところがあったんですけど、それをもう少し早めたらどうなのかなと何となく思っていて、そしたらそれが出てきたので、びっくりして、自分も対局の後に調べていたんですけど、その通りに進んだんで凄いなと思って見ていて、よく調べてるなと思って感心しました。」
遠山六段「私もあの将棋は調べていて、途中から人間には指しにくい手が続くのに、あれがまさか実践で出てきて、二人が時間をかけずにバシバシ指すんで、本当に凄い深いなと思いました。」
夕食は、藤井二冠「ポークカレー・野菜サラダ」、広瀬八段「親子丼」
形勢値以上に後手が指しにくいと、解説陣の意見は一致、AbemaAIで先手64%、後手36%。
遠山六段、増田六段「31.▲86歩くらいから先手ペースのような将棋」
夕休前棋譜※44手目
残:藤井二冠⇒1:40 広瀬八段⇒1:41
~80手目
61.▲48金
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62.▽36歩
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63.▲38歩打
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64.▽33桂
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65.▲同桂成
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66.▽同銀
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67.▲47金
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68.▽64角
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69.▲77銀
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70.▽85飛
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71.▲86歩打
|
72.▽81飛
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73.▲65歩
|
74.▽73角
|
75.▲64桂打
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76.▽42玉
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77.▲45桂打
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78.▽22銀
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79.▲36金
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80.▽85歩打
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77.▲45桂打⇒AI推奨は23歩打で、45に打つなら歩。
AI推奨は44銀で、次て24飛でまだ大変なのでは?という雰囲気でしたが、広瀬八段78.▽22銀でAbemaAIは先手81%、後手19%へ・・
79.▲36金。
森内九段と増田六段は驚いていらっしゃいましたが・・
解説「▲24飛、▽38歩成、▲同歩、▽23銀、ちょっと飛車が切りにくいというところで、29飛と引くと、▽24歩とか受けられてまだまだ先が長いということで、やり辛いということですね」
~100手目
81.▲35金
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82.▽86歩
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83.▲88歩打
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84.▽33歩打
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85.▲44歩打
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86.▽67歩打
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87.▲同銀
|
88.▽44歩
|
89.▲同金
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90.▽55桂打
|
91.▲35角打
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92.▽64銀
|
93.▲同歩
|
94.▽同角
|
95.▲43歩打
|
96.▽同金
|
97.▲同金
|
98.▽同玉
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99.▲44銀打
|
100.▽52玉
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79.▲36金の狙いは85.▲44歩打。
解説「▽同歩、▲同金、▽43歩と打っても成算して72金があるのでピッタリ」
~120手目
101.▲43金打
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102.▽63玉
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103.▲53桂成
|
104.▽
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105.▲
|
106.▽
|
107.▲
|
108.▽
|
109.▲
|
110.▽
|
111.▲
|
112.▽
|
113.▲
|
114.▽
|
115.▲
|
116.▽
|
117.▲
|
118.▽
|
119.▲
|
120.▽
|
103手まで、広瀬八段投了。
※AIによる評価値は、とても人間には見えない着手も含む数字であることをご理解の上、ご参考程度にどうぞ
竜王戦次戦は松尾八段戦。
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藤井聡太二冠と広瀬章人八段の対局前後のコメント
- 藤井聡太二冠
- 広瀬章人八段
『序盤から構想が難しい将棋で・・(夕食休憩後辺り~)中央が手厚い形になったので、あの辺りで少し指しやすくなったのかな、と感じました」
『少し指せるかなと思ったんですが、そのあとで具体的にというのは難しくて。勝になったと思ったのは、95.▲43歩打から成算して99.▲44銀打と打った辺りですかね・・』
『次局も1手1手しっかり考えて指したいと思います。』
『ちょっと駒組が、甘いというかまずくて、かなり神経を使う展開になってしまった上にちょっと、模様を大分悪くしてしまったと思ったので、途中からは指してるだけに近い、ちょっと残念な内容の将棋でした。』
藤井聡太二冠の次の対局予定※ひとまず3/10vs中村七段戦(順位戦)
叡王戦がまだ未定ですが「糸谷ー広瀬戦」の日程も定まっておらず、3/10以前に対局が入る可能性は低そう⇒勝手な予想です。
【3月10日】vs中村太地七段【第79期B2順位戦】
対局相手
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クラス別戦績
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過去対局
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2勝0敗※非公式含
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持ち時間
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各6時間
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時間別戦績
|
6時間棋戦通算50勝3敗(0.9433)
|
対局場所
|
-
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開始時間
|
10:00~
|
トーナメント表
|
中継情報
10:00~
●AbemaTV恐らく9:30~
※解説者&聞き手:未定
過去対局
※※横にスクロールできます※※
日付 | 勝敗 | 対局時クラス | 手番 | 戦型 | 手数 | 棋戦名 | 棋譜 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2019/8/26 | ○ | B2 | 先 | 角換わり腰掛け銀 | 91手 | 第69期王将戦二次予選 | 棋譜 |
2017/4/2 | ○ | B2 | 先 | 角換わり腰掛け銀 | 117手 | 炎の七番勝負 | 棋譜 |
となっております.+:。(´ω`*)