第77期、C級1組順位戦第2局。
※本来なら第1局目の対局でしたが、地震のため延期となっています

藤井聡太七段の対戦相手は、森下卓九段です。

104手まで、藤井聡太七段勝利となりました。

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目次

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藤井聡太七段VS森下卓九段、対局結果と棋譜

先手番:森下卓九段

後手番:藤井聡太七段

戦 型:矢倉

1手~20手目棋譜

1.▲7六歩
11.▲4八銀
2.▽8四歩
12.▽4一玉
3.▲6八銀
13.▲7八金
4.▽3四歩
14.▽7四歩
5.▲7七銀
15.▲6九玉
6.▽6二銀
16.▽7三銀
7.▲2六歩
17.▲2五歩
8.▽4二銀
18.▽6四銀
9.▲5六歩
19.▲2四歩
10.▽3二金
20.▽2四同歩

 
20手目棋譜
20手目棋譜
出典:連盟モバイル
戦型は予想通りか、矢倉。

藤井七段(当時)も序盤の数手を見て、うなずく仕草が見られました。

それにしても、取材人のためか藤井七段(当時)の席が壁側・・・

森下九段が心遣いで『おはようございます、狭いですか?』と声をかけられて、笑顔になる藤井七段(当時)でしたが・・・とても狭そう・・・・(..;)

21手~40手目棋譜

21.▲2四同飛
31.▲8六同歩
22.▽8五歩
32.▽8六同飛
23.▲2五飛
33.▲8七歩
24.▽2三歩
34.▽8四飛
25.▲3六歩
35.▲5八金
26.▽4四角
36.▽9四歩
27.▲6六銀
37.▲9六歩
28.▽7三桂
38.▽6二金
29.▲4六歩
39.▲4七銀
30.▽8六歩
40.▽7五歩

 
22手目で2三歩が検討されていましたが、藤井七段(当時)は約45分の考慮で飛車先を伸ばす 22.▽8五歩とされました。
22手目棋譜
出典:連盟モバイル
早めに後手から仕掛ける雰囲気が漂ってきています(急戦矢倉調)。3六歩で昼休へ。。

互いに長考が続き、森下九段は27.▲6六銀で約50分、藤井七段(当時)は28.▽7三桂で約40分、その後森下九段が29.▲4六歩で約55分

形成は互角、ようやく駒がぶつかりました。
40手目棋譜
40手目棋譜
出典:連盟モバイル
後手の藤井七段(当時)が上手く仕掛けられている、若干後手ペース、形勢は互角です。

41手~60手目棋譜

41.▲7五同歩
51.▲7七歩
42.▽3三桂
52.▽7四飛
43.▲2八飛
53.▲3七桂
44.▽5四歩
54.▽6五銀
45.▲7四歩
55.▲6五同銀
46.▽7四同飛
56.▽6五同桂
47.▲7六歩
57.▲6六銀
48.▽9五歩
58.▽6四歩
49.▲9五同歩
59.▲4五歩
50.▽7六飛
60.▽5三角

 
6五銀なども検討されていましたが、藤井七段(当時)は先に桂馬を跳ねました(42.▽3三桂)。

そして、43.▲2八飛⇒6五銀が検討されていましたが、藤井七段(当時)は間合いを図る1手、44.▽5四歩とされ、夕休へ。

対する森下九段は、夕休後も長考が続き、約1時間考慮で45.▲7四歩⇒7六歩。
※解説の大平六段は、攻めっ気の強い人なら△9五歩▲同歩△9七歩として、▲同歩なら△9六歩から△7六飛とのこと

じりじりとした展開となっており・・・本格的な戦いはまだです(19:30時点)

約50分の長考で48.▽9五歩と仕掛けられました。
48手目棋譜
出典:連盟モバイル
森下九段も、来ましたか・・・という雰囲気で、いよいよ、本格的な戦いへと移行しそうです。

※感想戦では藤井七段(当時)、54.▽6五銀が良くなかったと、更に森下九段の57.▲6六銀で失敗だと思われたそうです

60手目棋譜
60手目棋譜
出典:連盟モバイル

61手~80手目棋譜

61.▲7九角
71.▲9五角
62.▽9八歩
72.▽8八歩
63.▲9八同香
73.▲8八同金
64.▽9七歩
74.▽6三金
65.▲9七同角
75.▲8六角
66.▽9五香
76.▽7五歩
67.▲6五銀
77.▲2七香
68.▽7二飛
78.▽6四角
69.▲8六角
79.▲2三香成
70.▽6五歩
80.▽3七角成

 
ここにきて、先程よりも、先手の森下九段にも少し楽しみが出てきました。
64手目棋譜
出典:連盟モバイル
形勢はほぼ、互角。

76手目棋譜
出典:連盟モバイル
藤井七段(当時)、角交換を拒否し、76.▽7五歩(妙手)。解説では時間があっても指せない手だと言われています・・

※局後インタビューでは、森下九段はこの我慢する1手、76.▽7五歩に対して、じっと辛抱されて、いい手でしたと言われていました

※玉を寄りたかったようですが、2六銀なども考えられたため、77.▲2七香に賭ける思いで指されたとのこと

形勢は森下九段持ち、互角。

畠山七段は、先手を持ちたいというよりも、どちらを持つか?と言われると後手を持ちたくないので先手とのこと。
※互いに何とも言えない形

80手目棋譜
80手目棋譜
出典:連盟モバイル

81手~100手目棋譜

81.▲3二成香
91.▲4二金
82.▽3二同玉
92.▽4二同玉
83.▲2二金
93.▲2二龍
84.▽4一玉
94.▽3二金
85.▲2三飛成
95.▲1一龍
86.▽5二玉
96.▽4六香
87.▲4九桂
97.▲3八銀
88.▽1九馬
98.▽4九香成
89.▲3二金
99.▲2三歩
90.▽3一香
100.▽4六桂

 
森下九段の79.▲2三香成、大平六段解説では『急転直下』とのこと。

激しい攻め合いが続き、藤井七段(当時)持ちの局面、森下九段苦戦・・・という局面、解説は若干パニックへ(;゚Д゚)⇒その後また互角へ・・・
87手目棋譜
出典:連盟モバイル

うーん・・・
97手目棋譜
出典:連盟モバイル

・・・藤井七段(当時)優勢へ。
100手目棋譜
100手目棋譜
出典:連盟モバイル

101手~120手目棋譜

101.▲6八金
111.▲
102.▽5九成香
112.▽
103.▲5九同玉
113.▲
104.▽4五桂
114.▽
105.▲
115.▲
106.▽
116.▽
107.▲
117.▲
108.▽
118.▽
109.▲
119.▲
110.▽
120.▽

 
104手まで。森下九段投了となりました。

投了図
投了図
出典:連盟モバイル
終盤、2歩を△8八歩で先手を壁金にさせ、△7五歩の1着で歩切れになるものの、それを生かした対局となり、終盤の最後までどっちが勝つか分からない熱戦でした(;´Д`)

次戦、順位戦は西尾明六段と対戦となります。

※技巧2による形勢判断
形勢判断グラフ
※ご参考程度にどうぞ
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藤井聡太七段と森下卓九段の対局前後のコメント

藤井聡太七段

『途中、苦しい場面がありましたが、粘り強く指せたのではと思います』

森下卓九段

『序盤は失敗だと思いました。緩手があったと思います。』


端攻めを逆襲され森下九段ペースへ、△6三金や△7五歩の妙手から藤井七段(当時)ペースに戻るものの、終盤分将棋で更に互角へ。

最後はどちらが勝利してもおかしくない展開でしたが、藤井七段(当時)、粘り強く勝勢へ持っていかれました。

藤井七段(当時)が対戦相手に声掛けをして中座されますが、深々とお辞儀を返す森下九段の礼儀正しさに、ただただ驚きました(◎_◎;)素晴らしい・・・

最近、序中盤で長考、終盤で逆転されるような対局が増えているような・・・以前に比べると安定感に欠けるようで、やはり学業との両立が厳しいのかと勝手に危惧していましたら、解説の畠山七段が、今まで以上に対局相手の凄い手が見えすぎて、決断に時間がかかってしまうという強くなる成長途中段階の現象であるとのこと。

そして、最近の異常な後手率により、消極的な対局に見えてはしまうので、それは仕方がないということでした。

なので、攻撃するよりも力を溜めるような手が増えたりと・・・・

得意戦法で尚且つ先手番で危うい対局が続いたらスランプかもしれませんが、心配することではなさそうでした(;^ω^)

むしろ良いことのようです(*'ω'*)

そして、藤井七段(当時)と対局していると、目の前で楽しそうにひたすら局面を読んでいる姿を見ると、自分も負けてはいられない!と良い影響を貰えるとのことでした(*'ω'*)

深夜に及ぶ対局、森下九段、藤井七段(当時)本当にお疲れ様でした。

藤井聡太七段の次の対局予定はいつ??

【7月28日】VS八代弥六段【第49期新人王戦】

棋戦名
第49期新人王戦
対局日
7月28日
対局相手
対局場所
持ち時間
各3時間
開始時間
午前10:00~

★中継情報★

となっております.+:。(´ω`*)