第34期竜王戦2組R戦決勝戦、藤井聡太二冠vs八代弥七段の対局模様をまとめています。
両者本戦入りは決定。
八代七段は、3組優勝者(都成七段vs三枚堂七段の勝者)と対局
を確認する
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目次
藤井聡太二冠VS八代弥七段、対局結果と棋譜
先手番:藤井聡太二冠後手番:八代弥七段戦 型:矢倉
先手番、戦型は矢倉(0.9230)
~20手目
高野五段「(松尾八段戦、41銀)見えない手、見えてても指せない手というのがあるんですけど、それを踏み越えて指した手ですよね。ほんとにすごいなと思いました。自分は指せないですね。」
~40手目
21.▲66歩
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22.▽31角
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23.▲67金
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24.▽44歩
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25.▲68玉
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26.▽64角
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27.▲37桂
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28.▽31玉
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29.▲78玉
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30.▽94歩
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31.▲96歩
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32.▽22玉
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33.▲29飛
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34.▽53銀
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35.▲16歩
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36.73角
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37.▲46歩
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38.▽42金右
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39.▲47銀
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40.▽12香
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昼休前棋譜※36.73角
残:藤井二冠⇒4:32 八代七段⇒4:09
昼休は藤井二冠「豚しゃぶ梅しそだれ弁当(鳩やぐら)」、八代七段「チキン山椒焼き弁当(鳩やぐら)」
佐々木五段、高野五段「36.73角は含みの多い手。▽64歩~▽62飛と回って、6筋を交換していこうとしている。1歩手に入ると桂頭だったりとか、色々手が作れる。あとは▽85歩と突いて、▽95歩と突いて1歩手に取ろうということ。端を攻めて▲同歩、▽同香、攻めの香と守りの香なので、先手は交換したくない、▲97歩と受けて、その1歩を使ってまた何か攻めて行こうと、後は▽85歩の後に▽84角と上がって、▽64歩、この場合は飛車ではなく角で狙って行くということで、次に▽65歩と突く手が気になる。▲同歩と取ってしまうと、48の銀がタダで取られてしまうので、取り切れないんですけど、この辺りの歩を取れないとなると、王が近いので先手としては、84角~65歩の手に対して対応を考えて行きたいなというところ。」
「73角が85歩~攻めて行くのには割と時間がかかるので、先手としてはその間に58金~駒組したり、早めに46歩、45歩と自分の方が先に動く変化も考えられる、その比較がとても難しいです。」
「1番様子を見るなら▲15歩、▽64歩、▲58金、▽62飛とか、先手がゆっくりしてると、後手が早めに動いて行くかなという感じで、先手が守制になるような将棋になります。攻めて行くなら46歩。」
38.▽42金右が八代七段の工夫。
※佐々木五段、大石七段「最近では42銀、43銀で銀矢倉の形が徐々に流行りつつあったんですが、本譜は42金右」
~60手目
41.▲58金
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42.▽11玉
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43.▲48金
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44.▽22金
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45.▲45歩
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46.▽85歩
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47.▲15歩
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48.▽32金右
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49.▲35歩
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50.▽同歩
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51.▲同角
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52.▽95歩
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53.▲同歩
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54.▽同香
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55.▲同香
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56.▽同角
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57.▲46角
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58.▽73角
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59.▲同角成
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60.▽同桂
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44.▽22金まで、AbemaAIは60-40、駒ぶつかってません。
佐々木五段「自分は互角に見えますね・・評価値はこうなってますけど、パーセンテージの利を生かし切るというのが難しくて、シーソーゲームになることがよくあるんですけど、藤井王位・棋聖の場合はこの評価値が40%代に落ちるのをあまり見ないので、その辺りの感覚がトップ棋士ならではの強さだと思いますね。」
46.▽85歩まで。
高野五段「わたしは35歩かなと思います(AI次善、AI推奨は15歩)。▲35歩、同歩、同角と裁ければ、36銀と出る味もできますし、47銀を応援に出して攻めが手厚くなるのかなと思っていました。後手陣は銀が攻めに参加し辛いというのと、81の桂馬が使えていない状態なので、なかなか自分から攻めるというのは難しい気がしますね、反撃をするとしたら、▲35歩、同歩、同角、95歩、同歩、96歩的な手がどれぐらい効くかって感じですけど・・うーん・・端を攻めるのも、先手の王がいつもと違って78ですからね。」
佐々木五段「あと、香車を渡してより効果的に使えるのは先手も結構・・良い使い方ができそうですかね。2筋に置くだけでも、かなりパンチのある決めができそうな気がしますね。」
ゆったりとしたペースで進んでいます。
47.▲15歩まで。
高野五段「35歩との比較は相当難しかったと思うんですけど、ちゃんと最善手を選んでできますね・・。」
大石七段「(藤井二冠と)対戦して思ったことは、いつの間にか局面が悪くなっている、振り返っても敗着を指してないのになと思ってるままにやられてる。」
佐々木五段「対戦相手としては不思議でしょうがないと言うか・・」
54.▽同香まで。
大石七段「(97歩を考えたい)▲96歩、▽同香、▲同香、▽95歩で香車は取られますけど、先手は瞬間的に香得ではありますけど、ここから早い攻めってまだまだ難しいかと思うので、後手としては96の香車を取って、97歩成という、▲同桂に▽96歩という攻め方があるので、これは後手の楽しみと言いますか・・」
佐々木五段「▽95歩、▲同香、▽同角、▲46角・・24歩を先に入れるか難しいところですが・・・▽同歩、▲23歩打、▽同金、▲25歩という感じで、かなり攻めを意識して~考えてみたい。」
※大石七段「部分的には97歩として、良いときに96歩と突くのかな?とわたしは予想していたのですが、あっさり同香と香交換に応じました。」
※佐々木五段「ここで手番を握ったのが大きいですね。」
※大石七段「ここ~の藤井二冠の指し回しが素晴らしかったですね。」
~80手目
61.▲71角打
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62.▽52飛
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63.▲44歩
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64.▽86歩
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65.▲同銀
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66.▽81香打
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67.▲46香打
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68.▽42銀右
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69.▲24歩
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70.▽同銀
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71.▲43歩成
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72.▽同銀
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73.▲同香成
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74.▽同金
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75.▲44歩打
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76.▽42金
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77.▲31銀打
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78.▽46歩打
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79.▲36銀
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80.▽86香
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61.▲71角打まで。
※大石七段「この61.▲71角打が本局特に効きましたかね。」
※大石七段、佐々木五段「飛車と銀の両取りなので、62.▽52飛と回りましたが、この瞬間8筋から脅威がなくなり、先手玉が安泰になったのかなという気がしましたね。」
夕食は藤井二冠「オムハヤシ(レティエ)」、八代七段「鴨南ばんそば(ほそ島や)」
夕休前棋譜※62手目棋譜
残:藤井二冠⇒1:32 八代七段⇒1:52
67.▲46香打まで。
佐々木五段・高野五段「八代七段に悪手という悪手はなかったはずで、後手もまずまずの駒組だと思ってたんですけど、違ったんですかね。いつの間にか悪くなっているという藤井将棋のパターンでしょうか・・」
悪手は無いです、本当にそんな将棋。
高野五段「狐につままれた気分、不思議、返ってまた勉強します。」笑
~100手目
81.▲22銀成
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82.▽同玉
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83.▲86歩
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84.▽47香打
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85.▲58金
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86.▽49銀打
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87.▲68金寄
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88.▽38銀成
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89.▲27飛
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90.▽88歩打
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91.▲25歩打
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92.▽33銀
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93.▲45桂
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94.▽89歩成
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95.▲33桂成
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96.▽同金
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97.▲24歩
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98.▽同歩
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99.▲34歩打
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100.▽32金
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~120手目
101.▲43歩成
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102.▽同金
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103.▲23歩打
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104.▽31玉
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105.▲24飛
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106.▽92飛
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107.▲22歩成
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108.▽
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109.▲
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110.▽
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111.▲
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112.▽
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113.▲
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114.▽
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115.▲
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116.▽
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117.▲
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118.▽
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119.▲
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120.▽
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106.▽92飛、23手詰。
107手まで、八代七段投了。
感想戦で八代七段「いつの間にか悪くなっていた」とのこと。
※AIによる評価値は、とても人間には見えない着手も含む数字であることをご理解の上、ご参考程度にどうぞ
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藤井聡太二冠と八代弥七段の対局前後のコメント
- 藤井聡太二冠
- 八代弥七段
『穴熊に組まれる構想が見えていなくて、こちらの玉が薄い形で戦いが起こってしまったので、少し自信がないような展開が続いているような気がしていました。』
『(どの辺りで好転?)93.▲45桂と跳ねた時点で・・』
『ランキング戦優勝できたことは嬉しいですけど、決勝トーナメントで結果を出さなければと思っているので、今度はそちらに全力を尽くして行きたいと思います。』
『序盤は研究で、やってみたい形のひとつとして捉えていたんですけど・・・穴熊に組んだ後はどんな状態で戦いが起こるか手探り状態だったんですけど、うまく戦型を捉えられてしまったかなという感じがしましたね。』
『(本戦)終わったばかりで、まだ何も考えていないんですけど、また、そうですね、また新たに気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。』
藤井聡太二冠の次の対局予定※4/17AbemaT
【4月17日】【第4回Abemaトーナメント(チーム藤井vsチーム三浦)】
となっております.+:。(´ω`*)