第34期竜王戦2組R戦、今期最後の対局。
勝者、藤井二冠は本戦進出決定、1組昇級が確定。
藤井聡太二冠vs松尾歩八段の対局模様をまとめています。
本局形勢を確認する
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目次
藤井聡太二冠VS松尾歩八段、対局結果と棋譜
先手番:藤井聡太二冠後手番:松尾歩八段戦 型:横歩取り
通算9勝7敗で、勝率0.5625
~20手目
~40手目
21.▲37桂
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22.▽23金
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23.▲35飛
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24.▽51金
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25.▲38銀
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26.▽84飛
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27.▲25飛
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28.▽24金
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29.▲29飛
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30.▽88角成
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31.▲同銀
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32.▽33桂
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33.▲46角打
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34.▽35歩打
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35.▲25歩打
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36.▽36歩
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37.▲24歩
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38.▽37歩成
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39.▲同銀
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40.▽45桂
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藤森五段「田村のオジキが・・・挨拶しないと。これ対局者の方もあんなに迫力のある方が隣りで見てると、気付くんですかね」
及川六段「絶対気付くでしょ」
藤森五段「インパクト凄くないですか?殺られるんじゃないかって」
対局中、顔を上げて田村先生に驚く松尾八段、慌てて田村七段にペコリと挨拶されてました。。((´∀`*))気が付かれたようです・・笑
藤井二冠「豚と厚揚げカレー炒め※鳩やぐら」
松尾八段「ベーコンとカブのオイルパスタ+ホットコーヒー※アンフォラ」
松尾八段は、昨年12/24、B1順位戦(屋敷九段vs松尾八段戦)で、この形を先手で敗戦しているとのこと。
34.▽35歩打まで。
AI推奨は82歩打。
及川六案「確かに、同銀と取ってくれれば、後手の玉は多少隙ができる。72の地点に隙ができるので、例えば飛車交換して、72飛車の筋ができるとか、どこかで72金と打って玉の退路を塞ぐとかできるんですけど、歩を渡しますし、それがいつ実現するのかも分からないので、具体的な効果が難しいところなんですけども、とりあえず打っとくというのが、このソフトの読みですね・・」
「▲82歩打、▽同銀していると▽36歩がしにくいってことなのかな?・・・▲25歩打と乱しておけば、▽36歩のときに、▲24歩、▽37歩成、▲同銀、若干ね、先手が得してますよね・・分かりにくいですが・・▽45桂、このときに71より82の方が、やはりどこかに72金と打つ筋があるので、若干先手が得しているということで、この攻め合いも緩和している可能性が、82歩にはあります・・」
⇒35.▲25歩打、形勢が藤井二冠ペースでしたが、ここで松尾八段ペースへ。
24の金をどけて35歩を除去しようというのが、25歩の狙いですね」でしたが・・・
⇒松尾八段は36.▽36歩、攻め合い・・・金取り放置。
藤森五段「この36手目の36歩が、松尾八段の指したかった手なのかもしれないですね」
及川六段「・・と見ますね」
※AbemaAI、47-53。
及川六段「やっぱそうですよね・・82歩組み立ててたらもう別次元いっちゃってると思ったんですが、ちょっと安心しました・・・まだ、見える範囲にいるんだなと・・笑」
~60手目
41.▲48銀
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42.▽28歩打
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43.▲同飛
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44.▽36桂打
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45.▲25飛
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46.▽48桂成
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47.▲同金
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48.▽36銀打
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49.▲35飛
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50.▽44角打
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51.▲34飛
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52.▽37桂成
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53.▲同金
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54.▽同銀不成
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55.▲同角
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56.▽88角成
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57.▲41銀打
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58.▽同金
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59.▲84飛
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60.▽78馬
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47.▲同金まで、AbemaAIも右往左往していて、難しい局面※AbemaAIは50-50。
及川六段「後手が勝ちやすそうというか、分かりやすい、先手はどっかで妙手を出していかないと難しそう」
藤森五段「これで攻めが切れたら、この人には勝てないと思っちゃいますけど・・・」
及川六段「・・でもそういう人なんですけどね」
藤森五段「そうですね」
という展開です。。。
51.▲34飛まで、AbemaAIがやっと動き出し45-55になりました⇒その後また58-42へ・・その後また64-36へ・・・先ほどから右往左往中で、この局面は読めば読むほど先手に触れているという・・謎。
及川六段「きっとばらす、ばらさないと受け止められちゃうんで、▽37桂成、▲同金、▽同銀、▲同角、▽36歩打と・・角がどこに逃げるかというところなんですが、ここが分からないんですよね・・15だと攻め思考、59だと受け思考、▲15角として、▽14歩、いや、分かんない 笑・・じゃぁ▲59角として、▽88角成、▲84飛、▽78馬、▲68金打・・いやぁ・・▽49銀打・・▲同玉、▽68馬、▲同角、▽37歩成、▲64桂打が必殺になるか・・・▽同歩、▲63銀打、▽同玉、▲75桂打、▽54玉、▲34飛打、▽44歩、▲63角、▽44玉、▲77角、▽35玉、▲55飛打・・詰んでもおかしくない、最悪▲46銀でも勝ちそう、この変化は先手勝ですね・・」
松尾八段、長考中。。でそのまま夕休へ。。
藤井二冠「中華そば(ほそ島や)」
松尾八段「豚しゃぶ梅しそ弁当(鳩やぐら)
夕休前※51手目棋譜
消費時間:藤井二冠⇒3:17 松尾八段⇒3:36
AI推奨は36歩打でしたが、56.▽88角成で決着を着けに。
※ここはやはり36歩が有力だったようです
解説「これはもう、すぐ形勢はつきますね」
AbemaAIは70-30へ。
及川六段「先手玉は詰めろじゃないので、詰めろが後手玉に続けばはっきり勝です。もしくは駒を多少渡しても詰まないので、駒渡しても必死がかかれば先手が勝なんです。そういう勝負かなと思ったんですけれど、AIの読みを見ると、その類の手ではないです。。。第3の手段で、詰めろをかからない形に持って行く手が示されています。先手玉に。攻めつつ受けに回るという手段。」
次手AI推奨手は、41銀打、84飛。
「55桂とか75桂とか、34桂ももちろん強烈な手、もちろん81飛成もあるんですけど、どうも詰めろじゃない。」
藤森五段「41銀なんてぱっと見何してるかわかんない」
及川六段「▽同玉、▲32金、▽52玉、▲84飛、▽78馬となると、駒を渡しても必死がかかれば勝。▲42金、▽同金、▲34桂でハッキリ詰めろでしょうね。」
「もう一つは▽同金、▲84飛、▽78馬、きっと▲55桂打てば詰めろですよね・・▽38金打、▲63桂成、▽同玉、▲64飛打、▽52玉、▲82飛成、▽同銀、▲62金でスッキリ詰み、▲82飛成に▽62歩打、▲63金、▽51玉、▲71龍~詰み、55桂が詰みになるってことですね、銀を捨てとくことで。」
藤森五段「常識的には84飛、飛車取って先手がちょっと厚そうとする中で、藤井さんが41銀といきなりタダのところに銀を捨てる手を指すかどうか・・指すともう神・・次の1手があります。めちゃくちゃカッコいい手ですって聞かれたら、飛車取る意外にすごい手があるんだろなって思って、みんな41銀はプロなら読めるけど、流れの中から来たらどう見ても飛車を取りますから・・」
及川六段「AIは76-24ですけど、41銀を指せたとしてこの形勢ですからね。41銀とするってことは、まず84飛じゃ難しいって思わないといけないですからね、それで勝が見えないから41銀ですから、84飛は勝ちそうですから・・」
「当然の1手とする手を指さずに、長考するのも大事ってことですね。」
膨大な読みが必要。
及川六段「▲41銀は指したら△77同飛成(石田直裕五段戦)に匹敵するくらい、すごい手だと思います」
藤森五段「スーパーサイヤ人の手でしょこれ、いや、でも打つか?41銀打つ人に将棋勝てないでしょ・・さすがに読んでいるという感じ・・」
北浜八段「41銀はもう見えていると思います。今ここで急に立ち止まって41銀を考えているわけではないので、多分42.▽28歩打で、39飛か同飛かくらいからは考えていたでしょうね・・この局面になって考えても手遅れということが当然あるわけで、そうでないと勝率8割も勝てませんから」
57.▲41銀打されました。
残:藤井二冠⇒0:35 松尾八段⇒1:10
~80手目
61.▲75桂打
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62.▽51金
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63.▲63桂成
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64.▽同玉
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65.▲66飛打
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66.▽64歩打
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67.▲同飛
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68.▽52玉
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69.▲64桂打
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70.▽63玉
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71.▲81飛成
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72.▽68金打
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73.▲49玉
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74.▽27銀打
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75.▲75桂打
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76.▽
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77.▲
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78.▽
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79.▲
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80.▽
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75手まで、松尾八段投了。
次は渡辺名人vs八代七段の勝者と対局になります。
※AIによる評価値は、とても人間には見えない着手も含む数字であることをご理解の上、ご参考程度にどうぞ
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藤井聡太二冠と松尾歩八段の対局前後のコメント
- 藤井聡太二冠
- 松尾歩八段
『序盤から積極的に動かれて、35.▲25歩打、36.▽36歩と強く取り込まれてちょっと、こちらが攻め込まれる展開になってしまったので、失敗してしまったのかなと思ったんですけど、その後、かなり激しい展開になって、最後まで際どい将棋なのかなと思って指していました。』
『(長考について)22.▽23金~28.▽24金とういのがあまり無い構想で、それに対してどう指すか、何回か長くなったというのがあります。』
『最後の方は常に際どいと思っていて、ちょっとハッキリ勝になったというところはなかったです。』
『(41銀)59.▲84飛、60.▽78馬のときに、詰めろを掛けるのが・・34桂とか75桂とかも際どいんですけど、詰めろになっていない気がしたので、詰めろを続けるなら41銀かなと思って、ただ、その後かなり難解なので、進んでみないと分からない状態でした。』
『(5年連続本戦入り)今まではあまり決勝トーナメントで結果を残せていないので、今年こそはという思いはあるんですけど、まずはランキング戦決勝に全力を尽くしたいなという風に思っています。』
『今年度、タイトル戦にも出ることができましたし、それ以外の大きな舞台での対局も経験することが出来て、充実した1年だったのかなと思います。』
『(印象に残った対局)そうですね・・・今年度結構自分にとっても印象に残っている対局多いんですけど・・うーん・・そうですね、6月7月の対局は印象に残っているのが多い気がします。自分にとって2カ月は充実した期間だったのかなと思います。』
『(年度勝率8割)今年度は特にタイトル戦もあって、トップレベルの方との対戦が多かったと思うので、その中で結果を出せたことはやはり自分にとっても自信になるのかなと思います。』
『(連勝)自分では特に意識することではないかなと思っているんですけど、ここ数カ月は対局の間に期間が空いているので、良いコンディションで臨めているのかなと思います。』
『(抱負)来年度は防衛戦もありますし、6月頃~対局が増えると思うので、その中でしっかり良い内容の将棋が指せるように、実力を高めて行ければなと思います。』
『(onチョコ)集中力が問われるので、そういったときにはピッタリなのかなと思います。(CMは?)CMは自分では見ないです 笑』
『藤井さん側を持ってやったことがありまして、なかなか困ったので、後手を持ってやってみたいなと思ったんですね(屋敷九段戦)。そのときかなり苦労したという記憶があるんですけれど、そのとき私がうまく指せなかったんですけれど、ちょっと研究したりもして、ちょっと指してみたいな・・というところでしたね。』
『夕休挟んだ辺りで長考したんですけど、踏み込んだ手が良くなかったのか、或いは・・3通りくらい比較してたんですけど、一番まずい順に行ってしまったのかなという気がしていますね(56.▽88角成)。その辺り読みが浅かったのと、ちょっと感覚も良くなかったような気がしています。』
『(長考)比較的穏やかに指せるような順と、激しく行く順が2通りあって、色々考えてたんですけど、どれもうまく見通しを立てることができず、ちょっと迷っていたという感じでしたね。』
『(藤井二冠との対局)そうですね、かなり久しぶりなんですかね、藤井さんと指せるのは楽しみにしていたんですけれど、ちょっと今日自分の将棋、読みが今一つだったかなという気がしています。それで残念ですね。自分としては、何かあったのかもしれませんけど、上手く読めなかった感じがしていますね。』
藤井聡太二冠の次の対局予定3/27にAbemaドラフト※来期4月~はまだ未定
来期4月~の対局はまだ未定、叡王戦段位別予選が早々に組まれると思います※糸谷ー広瀬戦がまだですが、午前・午後etc・・・
となっております.+:。(´ω`*)