藤井聡太七段の順位戦第3局。

対局相手は西尾明六段、初手合。

藤井七段(当時)の師匠の杉本昌隆七段(現八段)も本日同室で対局のようです。

そして、本日の対局で通算100局目となります!

75手まで、藤井聡太七段勝利となりました。

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目次

藤井聡太七段VS西尾明六段、対局結果と棋譜

先手番:藤井聡太七段後手番:西尾明六段戦 型:横歩取り

1手~20手目棋譜

1.▲2六歩
11.▲2四同飛
2.▽3四歩
12.▽8六歩
3.▲7六歩
13.▲8六同歩
4.▽8四歩
14.▽8六同飛
5.▲2五歩
15.▲3四飛
6.▽8五歩
16.▽3三角
7.▲7八金
17.▲5八玉
8.▽3二金
18.▽6二玉
9.▲2四歩
19.▲9六歩
10.▽2四同歩
20.▽9四歩

 
20手目棋譜

出典:連盟モバイル
藤井七段(当時)は17.▲5八玉と上がり青野流を採用。

藤井七段(当時)の順位戦、次戦相手でもある西尾六段の師匠、青野照市九段が『横歩取り青野流』により、2018年、第45回将棋大賞の升田幸三賞を受賞されています。

後手番の西尾六段は△3四歩から横歩取りを採用し、18.▽6二玉と珍しい形ですが、順位戦VS増田康宏六段戦でもこの形を採用し勝利されています。
※得意の形のようです

序盤戦から西尾六段、20.▽9四歩で約40分の考慮。

21手~40手目棋譜

21.▲3六歩
31.▲9五歩
22.▽8二歩
32.▽4四角
23.▲7七桂
33.▲9四歩
24.▽7六飛
34.▽9六歩
25.▲3七桂
35.▲2四飛
26.▽5五角
36.▽3五歩
27.▲8七金
37.▲3五同歩
28.▽7五飛
38.▽3五同飛
29.▲3八銀
39.▲3六歩
30.▽3三桂
40.▽3六同飛

 
互いに長考合戦、藤井七段(当時)も約40分の考慮で21.▲3六歩とされました。

端歩取りこんで、先手の藤井七段(当時)がポイントを上げている状況で、後手は悩ましい局面。

※ここで昼休へ

出典:連盟モバイル

昼休から互いに約1時間の大長考合戦が続き、藤井七段(当時)27.▲8七金。
※飛車交換狙い?

出典:連盟モバイル
※解説では三枚堂六段が3八銀を検討されていました

8七金は普通は悪形ですが、後手の8二歩を上手に咎めているので、これはこれで成立しているとのこと。

手数の割に局面の展開が速いです。

藤井七段(当時)ここで、29.▲3八銀。
※解説ではこの手順が意図不明のようです(◎_◎;)

形勢は若干、藤井七段(当時)が指しやすい、互角。

夕休へ。

出典:連盟モバイル

西尾六段、桂頭攻めへ。

出典:連盟モバイル
3五歩を見て、藤井七段(当時)大長考、持ち時間差も1時間差がありましたが、時間差は逆転⇒約1時間の長考で同歩とされました。
※ここで、持ち時間は藤井七段(当時)が1時間20分、西尾六段が1時間39分

さらに約1時間の長考で、西尾六段38.▽3五同飛。
※解説の三枚堂六段はビックリしましたとのこと
※解説では9四香などが検討されていました

40手目棋譜

出典:連盟モバイル

41手~60手目棋譜

41.▲3四歩
51.▲2六歩
42.▽2三歩
52.▽2六同飛
43.▲3三歩成
53.▲2七歩
44.▽2四歩
54.▽3七歩
45.▲3二と
55.▲2六歩
46.▽3二同飛
56.▽3八歩成
47.▲4五桂
57.▲3八同金
48.▽3五飛
58.▽3七歩
49.▲4六金
59.▲3九金
50.▽2五飛
60.▽3八銀

 
43.▲3三歩成で藤井七段(当時)が踏み込んで、飛車と金桂の2枚がえとなり、藤井七段(当時)がより指しやすい展開となってます。

出典:連盟モバイル

藤井七段(当時)、4五桂とはねましたが、後手からの3七歩にどうするのか・・・ここで、またほぼ互角へ。
※解説では一目3七歩と検討されています

出典:連盟モバイル

そして、西尾六段48.▽3五飛・・・また藤井七段(当時)優勢へ。

6五桂が検討されていましたが、藤井七段(当時)51.▲2六歩、より手堅く。

出典:連盟モバイル

60手目棋譜

出典:連盟モバイル

61手~80手目棋譜

61.▲2八金
71.▲5三桂左成
62.▽3九飛
72.▽7二玉
63.▲6五桂
73.▲6一飛成
64.▽8八角成
74.▽8三玉
65.▲8八同銀
75.▲6五角
66.▽7八角
76.▽
67.▲5九桂
77.▲
68.▽8九角成
78.▽
69.▲4一飛
79.▲
70.▽7八馬
80.▽

 
西尾六段の2八飛を防ぐために、藤井七段(当時)61.▲2八金。

出典:連盟モバイル


出典:連盟モバイル

西尾六段も攻めますが、藤井七段(当時)読み切りでしょうか・・71.▲5三桂左成~最後は紙一重の寄せあいを読みきって75.▲6五角。

出典:連盟モバイル

75手まで。西尾六段投了となりました。

藤井七段(当時)の、61.▲2八金、69.▲4一飛~71.▲5三桂左成~75.▲6五角、終盤の切れ味が素晴らしかったです。

投了図

出典:url

技巧2による形勢判断

※ご参考程度にどうぞ(これによると、47.▲4五桂のところは西尾六段にチャンスがあったようです、その辺りを藤井七段(当時)が読まれていて、3七歩の対策があったかどうかは、不明です(;'∀'))

順位戦、藤井七段(当時)の次戦対局相手は青野照市九段です。

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藤井聡太七段と西尾明六段の対局前後のコメント

藤井聡太七段

『序盤はまずまずかと思いましたが、難しい将棋でした。最後は1手しのげたかなという感じです』

西尾明六段

『桂2枚はねられた辺り~は苦しく、激しい展開かと思いきや、比較的穏やかな将棋で、もう少し良い順があったような気がします』


終盤戦、寄せられそうな形成に思え、緊張しながら見守っていたら、71.▲5三桂左成で王手、ようやく75.▲6五角、西尾六段が投了となりました。

終わってみれば 相手に攻めさせて力を貯めて、一気に反撃で勝利という・・ソウダッタノ..

手数は短いですが、終局は23時を過ぎていました( ꒪⌓꒪)

内容もとても難しい将棋で、1手に1時間ほど使う場面が多数見られたため、解説の先生方も大変そうでした_:(´ཀ`」 ∠):

藤井七段(当時)、西尾六段、解説の先生方、本当にお疲れ様でした。

藤井聡太七段の次の対局予定はいつ??

【8月11日】VS木下浩一七段【第4期叡王戦】

棋戦名
第4期叡王戦
対局日
8月11日
対局相手
対局場所
持ち時間
各1時間
開始時間
午後7:00~

★中継情報★

となっております.+:。(´ω`*)